Webサイト制作の終わりと始まり : could

Webサイトを作ることが目的になっていないか

いつの間にか、公式サイトを作って公開することが当たり前になっている今日。CMS が広く導入されるようになってきた頃から、「とりあえず作る」という傾向が強くなった印象があります。システムを上手く活用すれば、コンテンツはあとで後で流し込めるので、コンテンツが揃う前に作れる(装飾をする)という考えが定着したのかもしれません。作ることが目的になっているからこそ、Web サイト制作における価値も作るためのスキルと、早く作るための効率化が中心になりがちです。

いつの時代になってもスキルや効率化は重要です。しかし Web サイトを作ることが目的になっていることが前提として成り立っている部分が多少あります。利用者が求めているものは、Webサイトではなくコンテンツ。つまり、「とりあえず」出す必要があるのは、Web サイトではなくコンテンツです。従来はコンテンツを出す手段が、制作者達によって作られた Web サイトである必要があったかもしれませんが、今はそうではありません。無料で使えるテンプレートで公式サイトを運営しても良いわけですし、実際そうしているところも出てきました。

厳密なプロセスが必要とされる設計を 1 ヶ月続けるより、明日からコンテンツを配信することが出来たほうが、誰にとってもメリットです。そのときに、どのツールやサービスを使って、どれくらいの頻度で、どのようにコンテンツを配信すれば良いのかを知っている必要があります。ここが Web に慣れ親しんでいる私たちの腕の見せ所になります。