R-style » 【書評】『たった一度の人生を記録しなさい』(五藤隆介)

本書は「Evernoteをベースにしたライフログ実践本」だ。デジタル(あるいはクラウド)をベースにしたライフログの構築法が紹介されている。
日本型のライフログは日記の延長線上にある。自分の頭が反応して、自分の手で記録を残す。そういった「手間」があるから、日々の発見があるのだと思います。
梅棹忠夫氏の『知的生産の技術』に連なる考え方だ。その本の中で
> メモ魔といわれる人でも、じつは、ほんとうになんでもかんでも、かきつけているわけではない。そこには、おのずから選択眼がはたらいて、対象をよりわけているのである。何と何を記録し、何をみのがすかによって、そのメモの利用価値はおおいにことなるのである。
この「選択眼」のはたらきが、記録を残す行為そのもの、そして残された記憶に意味を与えることになる。
序章  ライフログに人生を投げ込む
第1章 デジタルを活用してラクに記録する
第2章 生活を記録するともっと「自分」が見えてくる!
第3章 面倒にならない「仕組み」記録術
第4章 情報はすべてEvernoteにまとめなさい
第5章 ライフログを楽しく続けるコツ
第6章 記録したものを人生に生かす
本書の最大の特徴とも言えるのが豊富な実例だ。
私は、ライフログとは、毎日を特別な日だと考え、それを大切に生きるための方法の一つだと考えています。
ほぼ日手帳の「なんでもない日、おめでとう」に通じる
ダニエル・L・シャクター教授の『なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか』。むしろ、「なぜ、「あれ」が思い出せるのか」という方が興味深い
さらにほぼ日のページもめくってみた。日付が分かっていれば簡単だ。